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神ゲーかクソゲーか『ARK: Survival Evolved』プレイ評価・感想

ARKはクソゲーであり神ゲー

【PS4】ARK: Survival Evolved

【PS4】ARK: Survival Evolved

 
 PCの劣化版だ、時間ばかり掛かるマゾゲ―だ、と印象が悪かったPS4版『ARK: Survival Evolved』(以後ARK)のプレイ感想です。

 恐竜を手懐け冒険の旅に出るのが醍醐味。資源を集め拠点を近代化し、新たな恐竜を揃えていく過程が楽しい本作。

 バイオームは草原・沼地・山岳・雪原・砂漠・海洋と多彩で、実在した100種を越える太古の生物たちが登場。その大半を相棒として連れ回せるとあって、プレイヤーを恐竜好きにさせるパワーに溢れています。



 恐竜!オープンワールド!クラフト!サバイバル!ほら、お前らが欲しかったのはこれだろ!


 そんなメッセージガンガン放たれている『ARK』。恐竜の魅力は見てわかる。オープンワールドの広がりはやれば分かる。クラフトの楽しさは続ければ分かる。


 しかし問題はサバイバル。サバイバルは楽しみより先に困難が来ます。その困難を越えていく楽しみを得られるか。それが『ARK』を評価する上での鍵になるでしょう。

 

ARKの世界は困難ばかり

 サバイバルと言うだけあって死にゲーです。それも失うものが大きいタイプで、私自身もクソゲーだと何度か思いました。


 死にゲーといえば『ダークソウル』が浮かびます。その『ダークソウル』は正解への道標がきちんと示されています。


 対する『ARK』は放任主義です。攻略サイトの情報無しで効率的なプレイに辿り着くことは難しいでしょう。サバイバルの名の元にチュートリアルは全て省かれてます。これには手抜きじゃないかと思うほど。


 世界に放り出し自分で考えて生き残れ。これが『ARK』の始まり。とりあえず習うより慣れろの精神で一歩を踏み出せば恐竜と広い世界が迎えてくれます。


 「うおおお!恐竜が歩いてる!プテラノドンが飛んでる!まんま『ジュラシックパーク』の世界じゃないか!」とテンションが上がります!


 そして遠からず死にます。



 死んで死んで何度も世界に放り出されます。フレンドと合流するのも一苦労。今思えばレベルを上げる我慢の時期だったのですが、無為な行動の繰り返しに感じて苦痛でした。


 粘り強さを持てなかった人はこの辺で脱落するかも知れません。恐らく最も魅力に欠け面白くない時期なので仕方ないです。


訪れた『ハロウィン』の災害

 苦難を越え合流し恐竜と資材が揃い生活が安定して楽しくなってきた私達。フレンドもお気に入りの恐竜を手にして上機嫌でした。


 私も人気の肉食恐竜『ユタ・ラプトル』を手懐け乗り回していました。強い!早い!格好いい!


 そして訪れたのが長く凍える夜と蜘蛛、蝙蝠、百足。新規プレイヤーの心を折った『ハロウィンイベント』という名の災害です。

 「え?なにこいつら。レベル100越えばっか!あ、ヤバイヤバイ!拠点に来てる!」

 イベント期間中の夜は地獄そのもの。普段は見掛けない蜘蛛、百足、蝙蝠の群れがそこかしこに出現します。

 群れで襲いかかる強敵を前に、半数近い恐竜を失いました。特に戦闘担当の肉食竜の死を受け戦力の8割を失う事態に。


 突然の襲来で相棒の『ユタ・ラプトル』を失い、私も思わずコントローラーを置きました。


 週末に開催された経験値等の2倍イベントで得た成果をほぼ失い、これが『ARK』なのかと絶望すらしました。


 その後も凶悪な肉食恐竜の襲撃を筆頭とした災害が訪れるのが『ARK』の世界。幾度も壊され失い対策し備えて強固な拠点を作り上げていくのです。


 得たものを失うことに抵抗感が強いとクソゲーだと投げる人の気持ちも分かります。

 

神ゲーだと報われる日も

 それでも続けられたのは映画のワンシーンの様な体験があったからです。『ARK』は映画『ジュラシックパーク』シリーズのオマージュに溢れています。

 シリーズのファンが憧れた映画の登場人物の様なサバイバル生活が体験できちゃうのです。


 闇の中ラプトルに襲われ仲間とはぐれ、松明を付けたら目の前のティラノサウルスの大きな顔が!


 いかだで航海していると、水面下から突如として襲い来る巨大な影!


 未開の森で肉食恐竜に出くわし、一か八か崖から川に飛び降りる!

 

 特にこのゲーム暗闇が本当に怖い。森は明かりが無いと全く前が見えない。森や沼地は人類が住むべき場所じゃないと感じる怖さがあります。

 足音に怯え早く夜が明けろとビクビクしながら過ごす。『ジュラシックパーク』シリーズの王道とも言える体験です。

 
 プレイして幾度となく『ARK』を遊んで良かったと思える冒険が訪れました。その冒険を乗り越えたときの楽しさは格別です。面白すぎて寝不足の日々で困ります。ほんと。


良くも悪くも思い切った作品

 『ARK』は制作者が面白いと思ったことだけを追求した作品です。だからこそ癖が強い上に徐々にプレイ内容が変わっていきます。

 サバイバルと冒険から建設、そして収集と育成と進み、たどり着く最後はボスとダンジョン攻略です。プレイヤーを長く遊ばせる豪華さがあります。 

 少なくとも私は『ARK』のお陰で年末の新作ラッシュを見送りました。

 面白すぎて他のゲームやれないんです。 小さなスタジオと言うこともあり、サーバー不調やバグも多いので手放しでオススメはしませんが、私は買って良かったと思っています。


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正にこれ。中毒性高いです。


★2018年8月追記
 現在はアップデートが入り一部恐竜のバランス調整が入りました。能力追加による強化が殆どで、私がプレイした当時よりも面白くなったと思います。

 最近のARKのプレイ環境に関して記しました。プレイを迷ってる方は参考にしてください。
 迷うなら広大な『ARK:Survival Evolved』の世界へ飛び込もう - 人生はFPSゲーム。時々哲学。

 拠点を建築し、恐竜に乗って地を駆け、空を翔び、海を潜れる。これに心惹かれるなら飛び込む価値はあるでしょう。