人生はFPSゲーム。時々哲学。

ゲームの考察・感想・レビューなどを記事にしています。詳細はプロフィールへ。

蒼き鋼のアルペジオ~アルス・ノヴァ~

 唐突でいきなりジャンルが飛ぶんだがアニメの話だ。新年にひょんな事から見たので話題にしようと思う。

 私はどちらかと言うとアニメには興味がない方だ。積極的に見ようと思わないし思い入れもない。
 映画館の仲間の中にはアニメ好きも多いんだけどね。コスプレが好きだったりするし、自然と距離が離れてたのかもしれない。

 本題に入ろう。アルペジオは「艦これ」こと「艦隊これくしょん」とコラボして話題にもなった作品だ。
 
 温暖化による海面上昇が起きた世界に、突如現れる霧と呼ばれる超兵器を搭載した謎の艦隊。瞬く間に海上は霧に支配され国家は孤立し分裂した。そして人類は緩やかだが確実に衰退していく。そんな中、一人の少年の元に霧の潜水艦がやって来る。メンタルモデルと言う少女の姿をして・・・。


 読んで思っただろう。何処かで見た設定だと。その通りであって目新しい物は無いんじゃないかな。

 全て3Dモデルで表現されている作品で、見所は派手な艦隊戦と可愛い女性キャラだ。ちなみに私は作画だとか手描きにこだわる事は無いのでそこは評価に入れないよ。

 まずゲームで慣れているからか3Dでの表現に違和感覚えなかった。と言うか3Dモデル使った表現力ってスゴイって普通に驚いた。昔は映画位だったのに今はTVアニメでこれを出来ちゃうのか。


 次に可愛い女性キャラって話なんだが。どちらかと言うと見た目より中身だ。メンタルモデルってのは機械が肉体と心をもった形態で、人でも機械でもない何かだ。
 はっきりいって最初は不気味だ。無表情で人形にしか見えず感情移入なんてできやしない。それがある時を境に(きっと人によって違うと思う)人間らしさを感じると急に可愛く見える。大ヒット映画であるアバターのヒロインと同じだ。顔が青いのに比べたら髪の色なんて些細な事だ。

 これはきっとメンタルモデルが人間じゃないのが大きいだろう。ロボット映画に名作が多い理由と同じだ。

 ピクサーのロボット同士の交流を描いたウォーリー。人を愛したロボット映画であるAI。主人公の友人でありながら父親であったターミネーター2。

 人でないと分かっているからこそスッと入ってくるのだ。

 きっとアニメ初心者にオススメだ。何故ならアニメ初心者の自分が楽しめたからね。


 良くできている。初期は機械で有ることを強調しておいて、中盤から人間らしさを見せてくる。良く練っていると思う。オマケに敵が魅力的でBGMが良い。これは本当に大事な要素だ。


 それほどメッセージ性は強くない作品なので気軽に見れるんじゃないかな。原作とは異なるストーリーだそうだが良くまとまっている。スタッフの心意気を感じる出来だった。


 王道でありがちな設定だからこそメンタルモデルが輝いてる。

 今、人工知能には世界が注目し莫大な投資が成されている。近い将来に心を創れる日が来るかもしれない。そんな時、人類のパートナーに機械はなり得るのか?そんな事を感じた作品だった。