人生はFPSゲーム。時々哲学。

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モノに魂は宿るか『Detroit Become Human』の試遊プレイ感想

 TGS2017のブースにて本物のアンドロイドか?と話題になったPS4ゲーム『Detroit Become Human』(以後デトロイト)その試遊版を遊んだ感想です。


それは命か、それともモノか

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 当ブログでも取りあげた『Life Is Strange』の様なプレイヤーの行動で結末が変わる本作。
 高い評価を得た『HEAVY RAIN - 心の軋むとき-』や『BEYOND: Two Souls』と同じ製作スタジオなので期待度も高い。

 

本作の舞台は、現在から数十年後のデトロイト。そこでは人工知能やロボット工学が高度に発展を遂げた結果、人類のような知性を持ち、外見上もほぼ見分けがつかない先進的なアンドロイドが製造されるようになっていた。<中略>

そんな中、奇妙な個体が発見される。「変異体」と名付けられたそのアンドロイドたちは、あたかも自らの意志を持つかのように行動しはじめていた。

ゲームソフト | Detroit Become Human | プレイステーション





 『デトロイト』はプレイヤーの選択で物語が変化する作品だ。物語は立場の異なる3人の主人公の視点で語られ、試遊ではE3で公開された動画と同じ『コナー』となり交渉に赴くシーンをプレイした。



平凡なシステムの捜査パート

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 現場検証で必要な情報を得て交渉を有利に運ぶのが目的となる捜査パート。最新鋭アンドロイド『コナー』に搭載された様々な機能を駆使して捜査する形になる。

 『コナー』の機能で画面に検証対象の表示が可能なので、ゲーム慣れしていない人も見落としにくいシステムであると感じた。


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状況から過去を再現し状況を読み取れる

 
 また途中で犯人が発砲して現場の緊張感が高まったので、時間経過で交渉が不利になるなどの変化が起きるかも知れない。
 
 このパートは平凡な出来だった。他の多くの作品と同様に万人向けに調節されたシステムは、『バットマン・アーカムナイト』や『シャーロック・ホームズ 悪魔の娘』の捜査モードに近く新鮮さが感じられなかったのだ。



一転し緊迫感が溢れる交渉パート

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 少し肩透かしをくらった捜査パートを終えバルコニーに出ると緊迫感に溢れる交渉パートとなった。ここで優れた演技とグラフィックに目を見張り一気に引き込まれる。

 子供に銃を突き付けた『犯人』を刺激しないように近付き交渉するのが『コナー』の役目。ゆっくり移動しながら複数の選択肢から会話や行動を選んでいく。 


 中でも面白かったのが『犯人』の表情を拡大し観察しながらプレイ出来るところだ。これ程にキャラクターの表情を注視してプレイするのも珍しいだろう。


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表情から情報を得ながら適切な選択を考える


 対応を選択しながら「興奮してる。今進むのは危ないな。」とか「少し落ち着いた?ゆっくり寄ろう。」と交渉人としての気分が高まっていく。


 事件の結末を迎える頃には『デトロイト』の世界に夢中になっていた。他の選択をしていたら結末や印象が異なってたと思うと、もう一度プレイして確かめてみたくなる。

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行動や選択で結果が変わる。勿論プレイヤーが受ける印象も。


 ブース補正もあり完璧に近いプレイ体験だったと感じている。お陰で物語の続きが気になって仕方がない。まさか、これ程までに発売が待ち遠しくなるとは思わなかった。



以後ネタバレ
 試遊結果のネタバレです。試遊予定がある人はご注意を。




彼らに宿ったのは魂か、それともバグか

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 私の『コナー』は交渉で人質を解放させる事に成功した。しかし、これが人とアンドロイドの境を意識させるモヤモヤする終わりなのだ。

 
 興奮する犯人『ダニエル』を安心させる為に『コナー』が放つ言葉が、なんと「プログラムのバグ」や「修理すれば直る」ときた。

 プレイしている私としたら「おいおい、そんなこと言ったら逆効果だろ?」「え??それで大丈夫なの?」とハラハラしっぱなしだ。そう。私は知らずの内に『ダニエル』を人間と同様に扱っていたのだ。

 かくして親身(?)な『コナー』の説得で機能が安定した『ダニエル』は激しい表情を失い人質を解放する。

 この時の違和感が凄い。あれだけ表情を読み取ろうと努力していた相手が、突如として人間らしさを失うのだ。これが正常な状態だと言われても何故か不健全な印象すら抱いてしまった。
 
 
 最終的に『ダニエル』は狙撃により処理され恨み言を遺す。『ダニエル』に親身な言葉を掛けプレイヤーと共に事件を解決した相棒『コナー』が、それを意に介せず去っていく姿で事件は終わる。


「そうか『コナー』お前もアンドロイドだったな・・・」


 私の戸惑いを他所に去っていく『コナー』に交渉の際に感じられた人間らしさは無かった。

 
 これはブースで見たアンドロイドが見せた笑顔の後に覚えたモノに近い。無表情から突如みせる笑顔に親近感を感じ、再び無機質な存在へと戻った時の感情だ。




 「ああ、このためのブース。この為のアンドロイド達か!」


 プレイする前にブースで体験として与えてくるのだから憎い演出だ。きっと他の結末を迎えた人は彼らの笑顔に私と違った印象を持つに違いない。


 絶賛する人が多いのも分かる。試遊して「ああ、楽しかった!」で終わらず考えておいてね!と宿題を出された感じだ。

 その答え合わせは来年の発売後になる。『デトロイト』が用意する答えが楽しみである。