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ブラッドボーンで高める啓蒙とは何か。

 ブラッドボーンで出てくる「啓蒙」はダークソウルの「人間性」に近いステータスである。マルチプレイに必要だったり、アイテム交換にも使ったりする。啓蒙に関する感想(ネタバレ控えめ)は最後に記す。

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 持っている数によって多少ゲームに影響を与える。

1個:人形が動き出す。
10個:啓蒙取引(アイテム交換)が出来る。
15個:敵が強くなる。(行動や配置の変化)
40個:アメンドーズが具現化。

 またステータスにも影響があり、所持数が少ないほど獣化しやすく、多いほど発狂しやすい。啓蒙取引が行える10から敵が強くなる15の間を維持するのが一般的だろう。



物語が進むと得られるマルチプレイ用アイテム

 マルチプレイが出来るのは最速で最初のボス戦から(ホストになって協力者を呼べる)で、需要が高いのは二つ目のボス以降だろう。マルチプレイに必要なアイテムは次の三つだ。


・啓蒙を消費して協力者を募るホストになれる「狩人呼びの鐘」
・ホストの世界へ入り協力者となる「共鳴する小さな鐘」
・ホストの世界へ侵入し敵対する「共鳴する不吉な鐘」

 「共鳴する小さな鐘」「共鳴する不吉な鐘」は啓蒙を10個所持すると、「狩人の夢」にある啓蒙取引で購入出来るようになる。この啓蒙10個が中々大変だ。


啓蒙の取得方法

 ボスを倒す。アイテム「狂人の知恵」等を使う。基本はこの二つである。(稀にザコ敵を倒すことでも入手出来る。)
 「共鳴する小さな鐘」を使用した協力プレイが最も稼ぎ易いが、「共鳴する小さな鐘」を取得するには啓蒙が10必要となる鬼畜仕様。ソロプレイでボスを倒せるプレイヤーから順に協力者になれると言うわけだ。

 初心者にとって序盤の協力プレイは限り有る「救済措置」なのだ。この仕様は序盤は自分の力でクリアしろと言う事の現れか。相変わらず初心者に優しくない。

 
 マッチングの悪さの原因は啓蒙10個と言う高めのハードル。そしてマッチングしなくても、アイテム「狩人呼びの鐘」の使用で啓蒙が消費されるので安易に使えない為だ。

 中盤辺りから「狂人の知恵」の入手が急激に増えるので、そこで誰でも啓蒙10個は達成できるだろう。ソロプレイはそれまでの辛抱だ。厳しいならレベルを上げて乗り切ろう。

 「共鳴する小さな鐘」で協力者として参加すれば啓蒙は貯まるし、ステージやボス戦の予習にもなる。ここまで来れば難易度も格段に下がってくる。ブラッドボーン最大の難所は三体目のボスだろう。

 辛いと感じたら鐘を鳴らそう。その時はネットワーク設定をワールドワイドに変えるのを忘れずに。



ところで啓蒙って何だろう

Wikiによると

啓蒙思想(けいもうしそう、英: Enlightenment, 仏:Lumières, 独: Aufklärung)とは、理性による思考の普遍性と不変性を主張する思想。その主義性を強調して、啓蒙主義(けいもうしゅぎ)とも言う[1]。ヨーロッパ各国語の「啓蒙」にあたる単語を見て分かるように、原義は「光で照らされること(蒙(くら)きを啓(あき)らむ)」である。自然の光(ラテン語: lumen naturale)を自ら用いて超自然的な偏見を取り払い、人間本来の理性の自立を促すという意味。

[http://ja.m.wikipedia.org/wiki/啓蒙思想

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 気付きを与える啓蒙活動なんかは、割りと身近な言い回しだろうか。ブラッドボーンでは啓蒙を使い世界の真理に触れることで、他の世界との交信を果たしているのかも知れない。
 そもそも啓蒙が無いと人形が動かないと言うことは、プレイヤーの見ている世界が何処まで真実なのかもあやふやだ。全ては夢の世界なのか、他の世界と混じりあって居るのだろうか。


 また、啓蒙のステータス変化を考えると、狩人は啓蒙(理性)を以て獣性を支配し、高過ぎる啓蒙(理性)は狂人への道を進むと言った表現なのだろう。
 主人公は獣の血を体に宿し力を得ている。実際、主人公は内蔵攻撃の際は素手で敵を切り裂いている。狩人もまた獣なのだ。そして理性・知識の追及は真理への道を啓(ひらく)だろうが、マッドサイエンティストの言葉が示す様に感情を失い「狂人」として振る舞う事になりかねない。

 
 狩人は危うい存在なのだ。獣狩りを行う為に獣の血を体に宿し、獣に変わらぬよう理性をもってして抑えている。ブラッドボーンのボス達も以前は高い啓蒙を持ってその身に宿る強力な獣の力を従えてきた人達だろう。そんな彼らが獣の力に屈した姿だと思うと納得がいく。


 少なくとも、初見プレイ時に啓蒙が多くて死に続けた私(プレイヤー)の精神は確かに「発狂」への道を進みそうだった。もし、高い啓蒙(知識)を持って獣を完全に支配することが出来れば、プレイヤーはブラッドボーンの世界にある真理に辿り着けるのかも知れない。



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