和風ソウルシリーズではない
期待の国産ゲームとして注目を集めている『仁王』は高難易度の死に覚えゲーだ。
敵の高い攻撃力、殺る気溢れる敵の配置、暗く美しいステージ。和風のダークソウルを彷彿させるデザインとなっている。
私もプレイ当初は和風ソウルシリーズかな?とプレイして失望を覚えた口だった。しかし、プレイを続けてシステムを理解すると徐々に面白くなってきた。
『仁王』はレベルと装備を整えて攻略するハクスラ系アクションゲームだったのだ。
魅力的な和のテイスト
国産ゲームでは珍しくリアル志向のキャラクターデザインで野武士らしい汚いおっさん乱舞。鬼や妖怪のデザインも良質で魅力ある敵キャラに仕上がっている。
和風さまよう鎧
この一つ目のデザインは好き。弱点はやっぱり目だった。
死者が残したアイテムを拾うときに聞ける残留思念が世界観やゲームのヒントを教えてくれるので、説明不足とも言われるソウルシリーズより物語の流れを追いやすい。
主人公がゲラルトさんに似ているのは海外を意識した結果なのだろうか。少し似せすぎな気はする。
豊富なアクション
『仁王』はUIだけでなくスタミナや装備重量の概念がありソウルシリーズと似通った所は多い。しかし、そのアクション性は大きく異なる。
『仁王』は国内でも人気を集めたディビジョンと同じく、レベルを上げより良い装備を集めていくハクスラ系のゲームだ。そのため同じ名前の装備でも攻撃力やスキルが異なりレア度が高い品物ほど良い追加効果を持っている。
その点でソウルシリーズの様な武器の個性はない。その代わりに構えとアクションカスタマイズでそこを補っている。
各武器には威力の高い上段・基本となる中段・カウンター重視の下段の三つの構えがあり、それぞれコンボが違うので状況や好みによって使い分けが可能だ。
さらに各コンボに組み込める技は敵の背面に回ったり防御を崩したりと様々で、サポートアビリティの忍術と呪術と組み合わせて戦闘を有利に運ぶ楽しさがある。
コンボは好みに合わせ構築できる様だ
アイテムを得ていく楽しみ
ソウルシリーズと異なり武器や装備をどんどん取り替えることになり、武器を集めては奉納(換金)してレベルを上げたり回復アイテムを得る流れとなる。
アイテムドロップの頻度も悪くなく、暗いマップと相まって光輝くアイテムのお宝感は中々のもの。一定数のアイテムを奉納すれば回復アイテムや矢を貰えるため、微妙な性能のアイテムにも価値があるのは嬉しい。
さらに強い装備を手軽に手に入れられる刀塚システムが秀逸。死んだプレイヤーの霊を呼び出し倒すことで、そのプレイヤーの装備を手に入れることができるのだ。高い難易度だからこそ装備集め自体は大分楽になっている印象。
レア装備を持った名前持ちNPCもいる
不満点はあるが
カメラ操作や殺る気に溢れ過ぎてしつこい敵など改善して欲しい所は少なからずある。と言ってもα体験版であり、大事なのは『仁王』はこんなゲームだと報せることなので役目は十分果たしただろう。
少なくとも私はα体験版をプレイして期待度が上がった一人である。