スプラトゥーン2に感じるCoDの空気
Splatoon 2 (スプラトゥーン2) - Switch
- 出版社/メーカー: 任天堂
- 発売日: 2017/07/21
- メディア: Video Game
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ところでスプラトゥーン2をプレイしていると、どこか懐かしい感覚に包まれる。この感覚はCoDだ!そうだスプラトゥーン2にはCoDを感じるぞ!
CoD的な中毒性
可愛らしいイカちゃん達。インクをペペペペッっと撒き散らす快感。床を鮮やかに染め上げる楽しさ。この辺りはスプラトゥーン独自の楽しさだろう。
さて肝心のシューター部分はどうかと言うと・・・実にCoD的なゲームだった。こりゃあ売れるわけだ!
近距離の遭遇戦を中心としたハイスピードな試合展開!
ポイントを貯めることで使えるスコアストリークもとい・・・強力なスペシャルウェポン!
豊富なブキとギアが生む多様性の影にあるアンロック地獄とやり込み格差!
MAPは対称に作られ中央と両サイドの3本道で戦う3レーン構成が多く、おまけに事故りやすい複雑さ添え!
カジュアルFPSの王者が見出だした成功の方程式てんこ盛りだ!
特に空気はCoD:BOに似る
先に断っておくとプレイヤー達の空気である。日本FPS界に旋風を巻き起こしたCoD:MW2からCoD:BOに移った時の様な空気があるのだ。
その理由は新作での大幅なバランス変化だった。BOはラグいし硬い!こんなのCoDじゃないと不満が続出。好き嫌いがバッサリ別れた。
救いになったのがゾンビモードである。国内でCoD:WaWが販売されなかったのもあり、CoD:BOで多くのプレイヤーがゾンビモードに驚き虜となったのだ。
マルチ対戦よりゾンビモードが楽しい!ナワバリバトルよりサーモンランが楽しい!これだ。
マルチ対戦は苦手な人でも楽しめるモードの存在はマルチ対戦重視の作品では救いになる。
CoDが確立したストーリーモード・マルチ対戦・COOPの三本柱と言う形をスプラトゥーン2も手にした。これは売れない訳がない!
洗練されてるスプラトゥーン
散々CoDに似てて面白い!みたいな事を書いたので、スプラトゥーン2がCoDよりイカに優れてるかを挙げなきゃならない。
パーティー制限
一つ目がレギュラーマッチでパーティー不可な点。これには初心者もお子さんもニッコリである。CoDではパーティー相手に虐殺され心折れた初心者も少なくないだろう。
勝負の世の中は非情だからこそ弱者や小さなお子さんは多少は保護されてしかるべき!任天堂が目指したイカちゃんの世界は優しいのである。
一体感を生むフェス
二つ目がフェスの存在。マンネリ解消に大事なイベントが行われるのが素敵。ちょっとした特別感が大事なんです。加えてお祭り騒ぎと共にチームで勝利を目指す楽しさを与えてくれるのが有難い。
どちらかと言うと個人で楽しむ事を重視した作りのCoDは、勝利よりキルレ重視のプレイヤーや自分が楽しければOKの曲芸スナイパーに溢れている。
この辺りはCoDの欠点にもなっているので、CoDにもチャレンジ消化も出来るフェス的なルールが欲しいところである。
上達のしやすさ
三つ目が学習体験の効率化。試合中の武器変更不可とMAPの絞り込みは素晴らしい案だと感じた。短期に似たような条件下でプレイさせ反復学習させてるわけだ。
鉄は熱いうちに叩けという訳で、スプラトゥーンは失敗の反省を直ぐに反映させやすい環境が整っている。これなら小さなお子さんも効率よく試行錯誤ができるので素早く上達するんじゃなかろうか。
過剰とも言えるサポートに任天堂は子供と真摯に向き合ってるなあと感じるばかりである。
難点は二つ
細かい欠点は色々あるだろうが個人的に感じる大きな問題は二つ。
見えにくい戦犯
一つはリザルトでチームを負けに導いた『戦犯』の存在が分かりにくい点。デス数が表示されないから他人どころか自分ですら曖昧になる。
キルレが表示されるCoDですら神風特攻を繰り返して相手のキルストの肥やしになる人がいるのである。戦犯が分かりにくいイカなら尚更だ。
しかし救いもある。小さな子供も遊んでるから仕方ないので納得できるのだ。その点ではCoDの大きなお友達と比べたら寛大になれる。
CoDには飽きてきた
二つ目。もう私はCoD的ゲームには飽きているのだ。スプラトゥーン2もちょっと辛い。それでもCoDじゃ過疎ってたランクマッチとなるガチマッチがスプラトゥーンだと人気なのでマシである。
近年eスポーツが話題となって、R6SやOWの様な競技性を重視した作品が人気で時代が変わったかも知れない。
それを踏まえても大人向け(笑)のCoDより子供向けのスプラトゥーンの方が、互いのウデマエを競い合う精神に満ちているのは悲しい。
イカにカジュアルシューターの限界を見る
CoDと言いスプラトゥーンと言い、結局は似たような問題に直面してしまう。これはシューターと言うよりチーム戦の限界なのかも知れない。
チーム重視のゲームにおける欠点は面白いゲームになるほど独りで遊ぶには向かなくなる点だ。対戦じゃなくてCOOPですらプレイヤー間のトラブル話は絶えない。
最近は一人で楽しく対戦が楽しめるので無料で遊べる『グウェント』ばかりプレイしている。この他人に左右されない個人戦の気楽さが素晴らしい。
特に格闘ゲームと違い技術的な障壁が少ないのも良い。これにはスマホでカードゲームが流行る理由も頷ける。
ドン勝つの由来が話題になったPUBG(PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS)が人気のなのも基本は個人戦だからであろう。今後シューターはPUBGの様な形態が増えそうだ。