人生はFPSゲーム。時々哲学。

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PSVR本体とシネマティックモードの感想

VR普及の鍵となるPSVR

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 VRの知名度を跳ね上げそうなPSVRが遂に発売となった。6月にソニーストアで予約購入してから待つこと4ヶ月。届いたPSVRは私の期待に応えてくれた。
 そこで私の本体やシネマティックモードに関して感想や評価をまとめて記そうと思う。

PSVRは高品質

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 体験会と違い手元でゆっくりと確認できた訳だが、基
本としては体験会の感想と大差はない。


k456.hatenablog.com


 やっぱりVR体験として最高の品!とはお世辞にも言えない。どうしてもPS4のスペックは足りないし、ディスプレイの解像度も他に比べると劣る感じは否めない。さらにケーブルがゴチャゴチャする複雑な配線と言い欠点は多い。


k456.hatenablog.com

USBハブを持っていたので問題なかったが、無い人はUSB端子が足りないかも知れない。

 それでも「普段使いのVR」としては最も優れてると改めて感じた。その理由は次の3点である。


1.装着しやすい

 ここが圧倒的に優れてる。他の箱形の機器と違って持つ場所はココ!って主張している形状で、本体を持ちやすく身につけ易い。
 特にモニター部分を動かしピント合わせが出来るのが便利。他の機器は下手すると本体ごと装着し直す必要があるんですよ。これが面倒くさい。


2.隙間が便利

 没入感を損なう可能性もあるけれど、手軽にモニター部分を移動させ周囲の環境を見れるのは素晴らしい。特に評価したいのは額部分の隙間だ。
 装着時に邪魔くさい前髪の位置を手軽に直せるのは素晴らしい。


3.汚れたら洗えちゃう

 顔が触れるゴム部分が取り外せて洗えてしまう。他のメーカーが汚れたら我慢してね♪と言わんばかりの作りだったので、洗って清潔を保てるなんてビックリ。
 そりゃあ安くない代物だし長く使って貰うことを考えたら当然か。細やかな気遣いが嬉しい。



 VR普及には出来るだけ装着が面倒と思わせない様にする必要があると感じている。PSVRはその点を良く分かっている印象。



シネマティックモードが素晴らしい

 PSVRには仮想スクリーンに通常のゲーム画面や映画等を写し出せるシネマティックモードが搭載されている。多くのVRHMDにも搭載されるオマケの機能だが、これが中々の代物だった。

【3段階のサイズを選べるシネマティックモード】
 シネマティックモードは、仮想空間内の大迫力のスクリーンで、PS4®用ソフトウェアや映画をはじめとする映像コンテンツなどを楽しめる機能。

 2.5メートル離れた距離にスクリーンが現れ、画面サイズは小(117インチ相当、視野角54度)、中(163インチ相当、視野角71.5度)、大(226インチ相当、視野角90度)の3段階から選択できる。

【PS VR】PS4®のゲームや映画にどっぷり浸れるPS VRの「シネマティックモード」のド迫力映像を体験! | PlayStation®.Blog


 PSVRのシネマティックモードを使うことで画質こそSD並みだが、ホームシアターの様に大画面+サラウンドで楽しむことが出来るのである。

 シネマティックモードはVR空間に仮想スクリーンを用意している。これはプロジェクターで投影した映像を眺めるのに近い感覚だ。

 さらにPSVRの本体となる外部プロセッサーにて音声をサラウンド処理してくれるので、PSVRに手持ちのステレオヘッドホンを繋ぐだけでサラウンドヘッドホンへ早変わり。

 つまり、PSVRはプロジェクターとスクリーンさらにサラウンドヘッドホンの代替になり得る訳だ。
 特に手頃な低価格帯のプロジェクターだと大画面で投影する関係で、SD画質で映されるPSVRのシネマティックモードに劣ることも珍しく無い。

 映像を大画面で楽しむ事を望むなら、5万でもPSVRには確かにお得感があるのだ。


 

 最近は1万円台の低価格プロジェクターも登場しているが、当然ながら高画質や明るさを求めるのは難しい。
 かといって十分な性能を持つ品は値段の桁が変わるので手を出しにくい。加えて場合によってはスピーカーも必要となることも。

 さらに投影するスクリーンも100インチ(シネマティックモードの小サイズ)を超えると安くても1万前後。設置するスペースも必要な事を考えると大画面の実現は中々にハードルが高い。


 
 このようにPSVRを買えばVRゲームだけでなく、設備投資に3~4万必要となる大画面で映像を楽しむ環境を手にすることが出来る。PSVR購入者の中には、こちらが目当ての人も多そうである。

 ちなみにHDMI接続が可能な機器ならPC等の映像も映せるそうなので意外と多目的で使えそうだ。(初期設定にはPS4とPSカメラが必須なので注意)


 そんなシネマティックモードで、ただ一つ残念なのは周囲が暗闇でしか無い点。
 GearVRのシアターモードなら客席が描かれたホームシアター、地球をバックとした月面、森の中といった特別感のあるVR空間で鑑賞できるのだ。
 暗闇だと味気ないので、シネマティックモードにもスクリーン周辺に宇宙とか深海みたいな環境を用意して欲しい。



商品としてPSVRは頑張った

 VRアトラクションを提供するビジネスも収益を見込めるのか幾つか登場しており、VRが身近になっていく空気は出来つつある。

 そんな中で発売されたPSVR本体は「この値段なら買いかな?」と思わせてくれた。

 体験すれば欲しくなる魅力はあるし、友人を招待して体験を共有したくなるパワーがある。PSVRは確かに未来を感じさせてくれるガジェットなのだ。

PlayStation VR PlayStation Camera同梱版

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