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PS4Proに最適と人気の4KモニターLG『32UD99-W』レビュー

4K/HDR10対応の32UD99-Wレビュー

 手頃なサイズで機能もそこそこと発表当時PS4Proにおすすめと注目されたのがLGの『32UD99-W』です。

 32UD99-Wは31.5型のIPSパネルでゲーマーに人気のノングレアです。4K/HDR10対応であり入力端子がHDMI2.0×2・DisplayPort1.2×1・USB Type-C×1と豊富でPCとの兼用にも向いています。HDRに重要なピーク輝度において550nitとこの価格帯では比較的高めの値が出るのも注目点です。

 細かい製品概要は他の方が詳しく記していますし、私はゲームにおける使用感を中心に記したいと思います。

使用雑感

www.lg.com

 31.5型と言うことで机の上に置けるギリギリのサイズ。机に向かってゲームや作業するには限界だと感じました。 

 ちょっと意外だったのは24型からの移行なので31.5型で十分かと思いましたが、もう少し大きくても良かったかもと思った点です。設置環境に余裕があるなら、4Kディスプレイは気持ち一つ上のサイズを選んでも良さそうですね。


 それでも売りの4辺フレームレスは映像に集中しやすく画面を大きく感じさせてくれます。この4辺フレームレスは満足感が高く心なしか映像も美しく見えそうです。


 そしてディスプレイ本体はかなり薄いですがスタンドを含めるとそれなりに幅を取られます。その分きっちり支えてくれるので安心です。スピーカは予想に反して音が良くて驚きました。



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 設定にゲーミングモードがありチラつき・カクつき・ティアリング等を減らす『FreeSync』や暗所を見やすくする『Black Stabilizer』そして応答速度の変更機能などが付いているのが嬉しいです。
 特にXbox One Xは『FreeSync』対応なので注目ポイントでしょう。

 
 本体設定に使うOSDジョイスティックは本体スピーカーのボリュームコントロールにも使います。使っていると少し頑健さに不安を覚えますが、そこまで多用するものじゃないので許容範囲か。


 少し価格の上乗せになっていそうですが各種ケーブルも付属しており含め概ね文句は無いです。地味にUSB端子が二つありハブ機能もあるのが嬉しいです。


 ここからは不満というか欠点に感じたことです。一つは他の方も挙げてますがACアダプターが大きい上にケーブルが短い事。PS4のコントローラー位の厚さと幅が有ります。結構邪魔です。


 二つ目はHDRの効果確認で撮影していて気付いたのですが、少しディスプレイの四隅が暗いことです。普段は分かりませんが暗い映像だと分かる時もあります。プレイ中は端なんて見ないので問題はないかと。


 最後はスピーカーの位置が悪いのかステレオに聞こえ難く左右の聞き分けは難しいですね。本体付属のスピーカーにしては音質が悪くないので勿体ないと思いました。


4K/HDRの感想

 4Kディスプレイの恩恵はとても分かりやすく一目で映像が細かくなっていると分かります。なるほど。大きくて美麗な映像はインパクトがありますね。4Kディスプレイの大型化も頷けます。


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WQHD描写でも十分違いが感じられます。



 HDRは評価が難しいですね。コントラストが高くなり美しく見えるんですが、明らかな差を感じるシーンもあれば、よく見ると違うかも?という程度のシーンもあります。



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全体的に色がくっきりします。


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樹木などに立体感があるのですが分かりにくい。

 
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HDR環境の設定が出来るBF1はとても美しかったです。


k456.hatenablog.com



 HDRに関しては事前に色々と調べた結果、余り過剰な期待はしていませんでした。多くのディスプレイが液晶ディスプレイの性能が足りずHDRの能力を十分に発揮できないのです。ピーク輝度1000nitを達成しており直下型LEDでエリア駆動と求められる機能が余りに多いのです。

 かといって十分に発揮できるディスプレイやテレビだと大体20~30万と高価で一般普及は現実的ではない価格。ちょっと手が出せません。

 そこでディスプレイの性能差を考慮した規格となるHDR10+が発表されました。今後HDR10+が主流となってもHDR10+とHDR10は互換があるので問題なく使えます。
 だからこそディスプレイのHDR10対応は注目ポイントの一つになっています。


 

FPSでの使用感

 映像に関しては流石の4K/HDRと言った所でした。さて問題は遅延です。ゲーミングモードのプリセットにFPS1と2が有りましが、今回はユーザー設定で応答速度を最高にし『Black Stabilizer』を入れて確認してみました。


 プレイしたのは以下の作品

R6S

 ここ最近では最もプレイした作品。普段ランク前に行っているエイム合わせのテロハントをプレイして確認しました。

 攻撃サイドのスピード2、スピード3をACOGとリフレックスサイトを用いて確認。プレイ直後は僅かに引っ掛かりを感じましたが程なく慣れました。

 映像に関しても問題はありませんでした。むしろ『Black Stabilizer』の効果なのか、視覚面では以前よりプレイしやすい印象を持ちました。


BF1

 こちらは久方ぶりなので細かな違和感というより目に見えた遅延の確認といった感じです。ルールはチームデスマッチで3試合プレイしました。

 弾速の概念があるBF1でも特に遅延は感じずプレイできました。遅延を探すぞ!と意気込んでも分からなかったので大きな問題は無さそうです。


CoD:MWR

 CoDは試合展開も早く遅延を一番気にする人が多いイメージ。CoDならなんでも良かったのですが、私の原点回帰としてMWRをプレイ。

 シリーズの中でも壁を抜いた追い撃ちが強い作品。4試合程遊んで見た所、壁抜きでの追い撃ちや壁抜きの回避がイメージ通りに出来ました。



 3作品で試してみた所、プレイに大きな支障を来す遅延・残像は無かったです。
 

 『32UD99-W』にはシングルゲームでの4K/HDRを期待しており、当初FPSでは今まで使っていたゲーミングモニターの使用も視野にいれていました。

 使用した感覚では『32UD99-W』でFPSをプレイしても問題なさそうです。これは嬉しい誤算です。



どちらかと言えばXbox one Xに最適か

 高い買い物ですし自然と評価は厳しくなりますが、4K/HDRデビューということもあり満足しています。


 4辺フレームレスのデザインは良し。4K映像には確かな恩恵を感じました。そしてHDRは例えるなら蕎麦に入れる七味みたいな存在でした。
 シーンによっては必ずしも4K程の劇的な変化は認められませんが、HDRの存在が映像を引き締めておりHDRを切ると確かに物足りないのです。


 後は『32UD99-W』はPS4Proに最適と評されることが多いですが、どちらかと言えばXbox One Xに最適と呼ぶべきかなと思いました。
 なにせXbox One XはPS4Proより性能が高い上に『FreeSync』への対応が決定しています。さらに同じ4Kでもテクスチャなどが異なりますし比較動画でも差が顕著です。



 私は『32UD99-W』を買ったら急激にXbox one Xが欲しくなりました。折角の4Kディスプレイですからね。おまけにXbox One Xなら4K UHD Blu-rayも見れる上に下手なゲーミングPC買うより安いです。


 PS4Pro専用で使用するなら多彩な端子を必要としませんし、HDRと相性が良いVAパネルの『ET322QKwmiipx』で十分かも知れません。



 『32UD99-W』と近い金額で『ET322QKwmiipx』に加えてPSVRやXbox One Xが買えてしまいます。

 またサイズ違いの新製品も出ました。少し小さくなりますが、価格も下がるので候補に入るでしょう。



 最近発売されたVAパネルの『EL2870U』も良さそうです。『ET322QKwmiipx』に上位互換となる性能になります。