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原作小説版『ウィッチャー』の感想~1巻・2巻~

小説とゲームの相乗効果で面白すぎる

 日本でも高い評価を得たゲーム『ウィッチャー3』のお陰で、原作小説『エルフの血脈』から7年の時を経て第2巻『屈辱の刻』の翻訳版が発売された。

 流石は累計2,500万本のベストセラー。面白すぎてあっという間に読み終えてしまった。続きを早く読みたい!

 私はゲーム『ウィッチャー3』から入り『グウェント』で火が付き原作へと至った訳だが、『グウェント』が上手くゲームと原作の橋渡しをしてくれた。

 特に『グウェント』はゲームのキャラクターと原作の人気キャラクターのカードが混在している。だから小説を読んでいても自然とキャラクターの姿が頭に浮かぶので読みやすい。

 あなたが『グウェント』プレイヤーなら必読。読めばカードのフレーバーテキストも一層楽しめること請け合いだ。


 以後はネタバレ控え目の簡単な感想を『グウェント』のカードイラストと共にどうぞ。 


ウィッチャーⅠ エルフの血脈

ウィッチャーI エルフの血脈 (ハヤカワ文庫FT)

ウィッチャーI エルフの血脈 (ハヤカワ文庫FT)

 序章となる1巻ではゲラルト達によるシリの教育と成長を通じ『ウィッチャー』の設定や世界情勢が語られる。

 情報量は多いけれど中立を貫き政情に疎いゲラルトと幼いシリのお陰で、トリスやイェネファーの説明も頭にすんなり入ってくる。

 『ウィッチャー3』のホワイトオーチャードと同じく長い序章ではあるが退屈はしない。知っているキャラクターが出てくるだけで楽しめた。


 物語は北方諸国とニルフガードが衝突した『ソドンの戦い』と一人のウィッチャーの運命と恋を歌うダンディリオンの姿から始まる。
 辛くもニルフガードを退けた『ソドンの戦い』は1巻と2巻で起きる出来事の発端だ。


 戦争の凄惨さと共に敗者の悲惨さも描かれ、反戦派と開戦派の気持ちもよく分かる。どちらが正しいとも言えず、中立でありシリを守りたいだけのゲラルトに共感していく。この辺りが実に上手い。




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『グウェント』でお世話になったスカッグスさんも登場。ちょい役なのか?


 
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『丘の14人目』こと英雄トリス・メリゴールド。彼女が語る『ソドンの戦い』の凄惨さには驚いた。



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グウェントで煮え湯を飲まされたコーラルも『ソドンの戦い』に参戦してた模様。



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人間と非人間の狭間に生きるジグリン。1巻の見せ場は彼が主役。


 
 それにしても読んでいると『ウィッチャー3』が原作の雰囲気を大事にしていたのが良く分かる。ゲラルトの言い回し等が似ており読んでいても違和感がないのだ。

 最善を尽くしても結果は奮わないことが多々あり、読み進めていて「ああ・・・」という気分になる。これもウィッチャーの醍醐味だろう。


ウィッチャーⅡ 屈辱の刻

ウィッチャーII 屈辱の刻 (ハヤカワ文庫FT)

ウィッチャーII 屈辱の刻 (ハヤカワ文庫FT)

 世界情勢が変わる切っ掛けを描いた第2巻。強く華やかな魔術師達が活躍しニルフガード陣営の視点も増えてくる。

 協力関係の影で権力を握ろうとする北方諸国の王達。ソドンの戦いで多くの犠牲と引き換えに存在感を増した魔術師達。密偵と情報を駆使し北方を崩していくエムヒル。

 『ウィッチャー3』の登場人物や『グウェント』のカード達が立ち並び気分も盛り上がってくる。中でもフィリパとヴィルジフォルツの強キャラ感が凄い。

 特にゲラルトのライバルとなるヴィルジフォルツが魅力的だった。やはり魅力的な悪役がいると作品全体が輝く。



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シリにとってイェネファーが母親的な存在で正ヒロインなのも納得。これにはトリスでも分が悪い。



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ウィッチャー3で彼に湯治が必要になった理由が判明する。これはゲラルトさん嫌われますわ。



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まさかの物理攻撃は衝撃的だった。キーラ姐さん流石です。ちなみに『ウィッチャー3』で親しげに話してるけどゲーム版では初登場だった気がする。



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美しく賢く強いフランチェスカ。敵意を剥き出しにしたシーンには痺れた。しかし彼女も野心の道半ばでエリレンと同じ過ちを犯すことになるのが悲しい。



 『エルフの血脈』がつまらなかった訳ではないが、『屈辱の刻』は比較にならない程に面白い。『ソドンの戦い』を経て力を落としながらも影響力を強めた魔術師たちが、各々の目的を果たすために互いに謀り合う展開が素晴らしい。


 余りに面白くてページをめくる手が止まらず、あっという間に読み進めてしまった。これは1巻と2巻を同時に出して正解だ。2巻で私は完全にウィッチャーの虜になった。


 

続編が待ち遠しい

 2巻がかなり良い所で終わっているので続きが気になる。特に『グウェント』でニルフガードを使っている自分としては、愛用しているカードのキャラクターが活躍するのが待ち遠しい。2巻終盤で登場したステファンに期待している。


 余談となるが、実は『グウェント』のストーリーキャンペーンの主役が、ゲラルトでなく女王メーブで少しガッカリしていた。
 しかし『屈辱の刻』で登場したメーブが魅力溢れるキャラクターだったので、ストーリーキャンペーンが一気に楽しみになった。


 この様に想像以上にゲームとの相乗効果が高かったのでゲームをプレイした人や、今プレイしている人は是非手にとって欲しいと思う。おすすめだ。