新たな戦場を舞台にしたBF1
第一次世界大戦と再出発をイメージさせる『1』が印象的なBF1。大成功とは言えなかったBFHを基盤としながらも、SWBFのエッセンスを加えたことで第一次世界大戦の雰囲気を保ちながらゲームとして絶妙なバランスを生み出した。
迫力ある優れたキャンペーン
素晴らしい映像と音楽に心が揺さぶられ、圧倒的な迫力でプレイヤーを惹き付ける。最近は評判が芳しくないキャンペーンが続いていたが、今回はきっちり仕上げてきた。
印象的な序章である『鋼鉄の嵐』。語りが素晴らしい『サヴォイアに栄光あれ!』。ガリポリでの敗戦を描く『ランナー』。中でもこの辺りが印象に残った。
本作で特に評価したいのがマルチプレイのチュートリアルを兼ねている点である。兵器やガジェットの使い方から拠点確保の方法などを、キャンペーンを楽しみながら自然に学べるのは素晴らしい。
きちんと各要素を体験させようと言う心遣い。なんで今まで出来なかったんだ?
しかし、私はBF1のキャンペーンに1点不満がある。BFHで使ったステルスプレイを使う為か、ちょっと単機で潜入させるシーンが多すぎた。
もちろんステルスプレイが効果的で説得力のあるシーンもあったし、面倒なら強行突破も出来るのだが、いかんせん頻度が多い。好みの問題だろうが自分には多いと感じた。
自分は大勢の兵士と共に戦うシーンの方が好きなのだ。
阿鼻叫喚の戦場を楽しむマルチプレイ
MAPが増えてバランス調整も入ったので基本はβプレイの感想と変わらないが、思った以上に長く楽しく遊べる作品になりそうだ。少なくとも一定の期間は最高に楽しめると保証する。
そしてMAPが広くて密度が足りないと評した部分は撤回する。敵の位置が読みにくい戦場を歩く緊張感が、実在しない『仮想の敵兵』を生み出してくれた。
それによりBF1では体感的に敵兵の密度が上がっている様に感じるのだ。この感覚は特に歩兵戦のルールで活きている。
本作の目玉となりそうなSWBFの『ウォーカーアサルト』に近い拠点制圧ルール『オペレーション』は気軽に大規模戦闘が楽しめるルールだ。一般的に不利となる攻撃側で3回までの再攻撃が可能であり初心者でも経験を積みやすいルールとなっている。強力な兵器も援軍としてやってくるので勝負として競り易いのも嬉しい。
また少人数で戦う新ルール『ウォー・ピジョン』も楽しい。拠点が複数あるドミネーションと違い、両陣営のプレイヤーが『鳩』目掛けて集結するので共闘感も乱戦感も一際強い。マルチ対戦のルールの中で一番競技性があると感じている。
個人的にBF1マルチのルールの中では新ルールとなる『オペレーション』と『ウォー・ピジョン』がオススメだ。新ルールだけあってBF1らしさが堪能できるだろう。
時代背景が好きなら楽しめる
美しく迫力ある映像が楽しめるBF1は第一次世界大戦が好きな人は楽しめる。ただし、特に思い入れがない場合は凡作になるかも知れない。現代戦が好きだ!近未来は嫌!だと叫ぶプレイヤーが居る位だ。ゲームの背景は重要な要素だろう。
背景と言えば個人的にはキャンペーンでドイツやオスマン側をプレイさせてくれなかったので不満が残る。戦勝国しか語れないという事もあるまい。少なくとも兵士としては同等に扱って欲しいものだ。
第一次世界大戦が舞台なら私はValiant Hearts The Great War (バリアント ハート ザ グレイト ウォー)も好きだ。ジャンル違いだがオススメ作品だ。
k456.hatenablog.com
なんにせよ、今後に発売される第一次世界大戦のゲームはBF1の影響を強く受けると思う。BF1はそれだけのパワーがある作品だった。
- 出版社/メーカー: エレクトロニック・アーツ
- 発売日: 2016/10/21
- メディア: Video Game
- この商品を含むブログ (2件) を見る